
1月の標語はアニメにもなった有名な一休さんの言葉です。一休さんと言うと頓智のイメージがありますが、やはり現実の一休さんも奇天烈な人柄だったようです。
ある正月の出来事です。正月ということで町はめでたい空気に包まれていました。そこに一人、杖の先に髑髏を付け「ご用心...ご用心」と町を練り歩く人がいます。その人こそが一休さんです。周りから見れば(あの変人はこんなめでたい日に何をしているんだ...?)と思ったかもしれません。ですが一休さんはただ奇行に走り目立ちたかっただけでは勿論ありません。その頃の時代は365日の誕生日という概念は無く、正月に全員一つ年をとっていました。そのこともあり町はお祝いムードだったのでしょう。ですが一日生きたということは、一日死に近づいたということで、その歩みを進めるということは言わば【冥土への旅】ということです。だからこそただボーっと生きていてはダメだぞという意味を込め一休さんは「ご用心」と言っていたのです。これは現代に生きる私たちも同じことが言えます。是非皆様もこの言葉を正月に思い出し、未来という限られた時間の中で、改めて自分がしなければならないことを考えていただければと思います。